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以下は、それぞれに該当する棋力の人がワンランク上の人と対戦する場合に 露呈することが多い弱点、すなわち上達の壁ではないかと考えられることがらを 記したもので。 私個人が特徴的だと考えたことを思い付くままに挙げて いったもので、各棋力別の特徴を十分網羅しているとは言えないと思いますが、 おおよその姿は 表現できているのではないかと考えています。 指導に当たっては、各棋力別にこれらの課題の克服を目標にすれば、 上達への道が開かれるのではないでしょうか。 (1)6段 <形勢判断> ・石の流れによって形勢判断する力が不十分 ・普通に打てば必ず細かくなるという自信がなく慌て過ぎることがある <布石> ・実利と厚みや石の強弱についてバランスを欠くことがある ・不利な定石選択を強いられたとき、それをうまくかわせないことがある <中盤の戦い方> ・全ての手を何らかの形で活かそうという発想が不十分 ・長手数の枝分かれしたヨミや細かく得をするヨミが苦手 ・選択肢が複数ある場合の判断力が不十分 ・相手の様子見や軽い利かしを逆手に取って機敏に反撃することが不得手 ・手順を吟味しいかに多く利かすかという発想が不十分 ・コウを利用した戦略を立てることが苦手 <ヨセ> ・中盤から大ヨセに入るとき優先順位の判断が不正確 ・ヨセの計算が不正確 (2)5段 <形勢判断> ・石の効率によって勝敗が決まるという意識が不十分 ・厚みを活かして後半追い込むということが苦手 ・自分が地を囲うと相手にも地ができるということをはっきり意識していない <布石> ・布石のヨミが不十分でスピードが遅い ・全局的な観点からみて不適当な定石選択をするがことがある ・実利と厚みや石の強弱のバランスがすぐに崩れる ・活きている石から地を増やすのは効率が悪いということを十分わかっていない <中盤の戦い方> ・手抜きした場合どの程度攻められるかという判断が不正確 ・一局の構想を立てず不本意な戦いに引きずり込まれることがある ・常識にとらわれた着手が多く、状況に適した手段を発見することが苦手 ・活きても得にならない場所で活きにいくことがある ・形勢有利なとき戦線を縮少して安全に勝利することが苦手 <ヨセ> ・手の大きさを計算してヨセることが苦手 ・形勢にかかわらず小さな利益のために味の悪い手を打つことがある <知識> ・基本死活についてハネや下がり、ダメの有無に応じて異なる様々な変化を 十分把握していない <その他> ・すぐに後悔するような悪手や緩着が一局のうち必ず1つ以上出る (3)4段〜3段 <形勢判断> ・形勢判断に基づいてその後の打ち方を変えることができない ・形勢判断が不正確なため無用な勝負手を放ったり、勝負手のタイミングを 逃したりする ・10目程度のリードでは安心できず打ち過ぎることが多い <布石> ・布石のスピードを上げるための思考がない ・スソアキの方向へ石が行くことがある ・厚みを地にしたがることが多い (4)2段〜初段 <形勢判断> ・形勢にかかわらず、気分で戦いに突入する ・地合いの計算をしないか、しても10目以上数え間違いをすることが多い <布石> ・相手の模様が実際以上に大きく見えてしまう ・スソアキを極度に嫌がる ・弱い石をいくつも作ってしまう <中盤の戦い方> ・先の見通しを立てずに戦いに突入することが多い ・部分的な最強手段を追求するため、後手になることが多い ・相手に手抜きされたときの対策が不十分な場合がある ・利かした石、動けば重くなる石を捨てられない ・相手の軽い石を攻めようとしてかえって強化させてしまうことが多い ・もたれ攻め、からみ攻めがうまくできない ・相手の勢力圏では軽くサバくという発想が不十分 ・利き筋を意識したヨミができない ・先手一眼や半眼の数を数えて死活の認識をすることができない ・隅や辺で生じる基本的な死活の知識をヨミの中で活用できない ・総じて打ち過ぎの手が多い <ヨセ> ・ヨセを軽視していることが多く、漫然と終局に向かってしまう ・大ヨセでは殆ど受けてしまい先手が取れない ・ヨセ特有の手筋を見逃すことが多い ・両先手を殆ど打たれてしまう <その他> ・よく考えずに手拍子で悪手や緩着を打つことが多い ・殆どの場合、一方の明らかなミスによって勝敗が決まる ・終局後、初めの100手程度でも覚えていないことがある |
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